2014年12月31日水曜日

Fx0を買った!(後編)

ここからはFx0に入っているアプリ周りをメインに紹介していく。



アプリ


画面をみればひと目でわかるようなアプリはアルバムでのみの紹介とさせていただく。




Marketplace


つまりGoogle PlayやAppleのstoreみたいなものだ。

トップページはなんとなくGoogle Playを彷彿とさせるような、内容が盛り沢山ながら、わりと見やすい表示だ。
カテゴリも、まだアプリは少ないがかなりしっかり揃っており、いつ爆発的に増えても大丈夫なようにできている。

また、左上の歯車マークをタッチすると設定画面に切り替えられる。

Firefoxアカウントを設定すれば、アプリをインストールした履歴を保持できる。
とはいうものの、別にFirefoxアカウントを作らなくても、好きなようにアプリをインストールできる。
ただ、今後FirefoxOS端末が増えて機種変したときに復元が少々面倒、というだけだ。

つまり、AndroidやiOSのように、固有のアカウントを作らなくても、なんの縛りもなく使えるのだ。
これは後腐れなくスマフォを使いたい人にとっては非常にありがたい点なのではないだろうか。
まさに自由、である。

通信量管理


標準でわりとしっかり通信量の管理が行える。設定は簡単だ。

ちゃんとモバイル通信と、WiFi時の通信を分けて管理してくれる。
通知領域に常に表示されており、こまめなチェックが行える。

カレンダー


カレンダーは基本的な機能はしっかり揃っている。


GoogleやYahooと連携してオンライン上のカレンダーの情報も表示できる。
ただ不便に感じるのは、AndroidだとGoogleアカウントで端末にログインすればそれ以後、アプリごとに認証不要で
ずっと使えるのに対し、FirefoxOSではiOSと同様に、アプリごとにこうしたアカウントのログインをしなければならない。
カレンダーで認証して使えるようになっても、メールアプリではまたログインして認証しなければいけない。
このあたりはAndroidでそのあたりの仕組みの便利さに慣れている人にとってはつらいところだ。
早くOS自体でアカウントを管理してくれる仕組み、あるいはFirefoxアカウントでまとめて管理できるようになればいいと思う。

注意して欲しい点は、Marketplaceでログインしても、設定画面のFirefoxアカウントでもう一度ログインしなければいけない点だ。
どうやらこのあたり、OSとして連動しているわけではなさそうだ。

スマートコレクション


ホーム画面で、特定のテーマに応じたオススメアプリをまとめることできる。


フォルダ的なことができるのかとおもいきや、そうではないようだ。ホーム画面のなにもないところで長押しすると、
スマートコレクションを追加メニューが表示される。そこから、好きなテーマで設定できる。
追加すると、すでにいくつかアプリがセットされている。
これはインストールされたわけではなく、単にネットのサービスやサイトのショートカットだ。

フォルダ的に使えればよかったのだが・・・
ただおもしろいと思ったのは、カスタムテーマで何かキーワードを入れると、そのキーワードで検索した結果に
すぐ飛べるようになっている。

この例だと、キャリアというカスタムテーマでスマートコレクションを追加したら、GoogleやWiki、Bingなどで
「キャリア」というキーワードで検索した結果が素早く表示できる。
使い道によっては便利だろう。

なおこのスマートコレクション、標準ではMusic, Games, Socialの3つが設定されている。

ちなみに我らがGoogle+アプリはまだないので、Socialの中から選んでショートカットを作っておいた。
これで一安心。


Framin


さて、今回の本命アプリといってもよいアプリの紹介だ。これは、なんとFx0上で簡単なアプリがいくつでも作れてしまうものだ。


初期状態では単なるショートカットのようで、ダウンロードする必要がある。その後規約に同意するなどして起動完了だ。

チュートリアルが最初に表示される。

簡単に説明すると、画像や写真を選び、その画像に対して何か操作をした、または端末自体でバッテリーが減った増えた、
その他状態になったときにどのアプリやアクションをするかを選べばアプリがすぐにできあがるものである。
実際に試したので紹介したい。

まずは作成アプリの一覧が表示される。また、ヘルプもここから起動できる。(ブラウザ経由)


アプリを新規作成する。

アプリ名を入力する。また、アプリのアイコンを決めることもできるが、設定しなくても次へ進める。

次にレイアウトの画面になる。まだビューがないと言われる。

左上の 三 のマークをタッチすると、色々設定する画面になる。

ビューは、表示するそのものだ。その場で写真を撮ったり、すでにある写真や画像を選べる。
また、画像出力をするアプリが入っていれば、ここでそのアプリを選ぶこともできる。

このあたりはAndroidに近い仕組みなので、非常にスマートに目的のアプリを選んで、画像を指定できるだろう。

画像は複数指定できる。

ビューも複数指定できるので、どういうレイアウトにするか迷うところ。最初は1つの画像から始めるとよいだろう。

その後、レシピを決める。

これは、英語でいうところの 5W1Hを 決める部分だ。つまり、どの操作・状態になったときに何を起動・表示するかを決める。

トリガーというのがその条件を決める部分だ。
タッチ操作以外にも、端末を振った、明るさがどのくらいになった、バッテリーがどうなった、
おもしろいところでは天気予報(どの場所がどの天気だったら)も選べる。
画面復帰というのを選べば、ロック画面アプリとしても作れるようになる。

タッチ操作では、タップ、ダブルタップ、スワイプなど実際に操作して決められる。



アクションは、その名の通りどういうものを実行するかどうかだ。
ビューの画像切り替え、アプリ起動、通知などができる。
アプリ起動では、選べるプリインアプリは少ない。

が、ブラウザ起動で好きなウェブサイトを指定できる。
ということは、ウェブアプリをどこかサイトで作っておいてそれを指定すれば実質的には好きな(高機能)アプリが指定できるのと同様になるだろう。

音を鳴らすは、標準の効果音の他に保存してあれば好きな音楽も指定できる。


通知はその名の通り、通知領域に通知を出せる。

タイトルとメッセージ内容を書くことができる。通知が簡単に出せるのは面白い用途に使えるかもしれない。

ビューとレシピを決めた。

レシピの中の、トリガーとアクションは複数指定できる。そのためわりと複雑なアプリも作れるだろう。
この画面で注意。設定したモノによっては、一度設定したものをタッチしても編集できず、内容がクリアされてしまうことがあった。

作り終わったら、レイアウト確認からテストだ。


動画を用意したので実際の例をご覧頂きたい。



テストも終わったら、インストールしよう。そうすると、Framinをわざわざ起動しなくても、一アプリとして
ホーム画面から起動して使える。

また、ロック画面用のアプリとしてもインストールできるので、利用の幅は広い。

Androidをお使いの方でTaskerあたりのアプリを使ったことのある方はすぐに使えるかもしれない。
ああいうことができる(ライトユーザー向けの)アプリという認識でいいだろう。

ホーム画面から起動した例である。


また、アンインストールも普通のアプリと同じように行える。


その他の例


実際にウェブアプリ(拙作のPaintMeister)を呼び出した例、ちょっとネタ的なアプリを作った例を紹介したい。
これらのようなことが、画面で選んでいくだけでできあがる。

例1 : PaintMeisterを起動


例2 : ネタアプリ(艦これの曙に怒られるだけのアプリ)


一日ここまで確認して、サッと試しただけでもこのFramin、ものすごくいい。まだアプリ自体少ないFirefoxOSでは
こういう簡単にアプリを作れるアプリが必要なのだと思う。

ただこのFraminで惜しいのは、作ったアプリが自分のFx0でしか動かせないこと。つまりアプリの共有ができないのだ。
自分の端末だけで閉じているのは非常にもったいない。アプリの共有をして、他のFx0端末でも動かせるようにすべきだ。
さらに言うと、AUはこのFraminで作ったアプリをアップロードしてまとめられる簡易ストアを作るべきだろう。
そうすればFx0以降、もしFirefoxOSスマートフォンが発売された時に、安全な動作のみができて、なおかつ日本で作られたアプリを
すべてのユーザーがすぐに利用できる環境ができあがる。
もしかしたら裏で準備しているのかもしれない。
もちろんネイティブでHTML+javascriptでアプリを作ってMarketplaceで公開したほうがいいに越したことはないが、
このFraminの環境は、このままで終わらせるのはもったいなさすぎる。
AUさん、ここは本気で頑張ってみませんか?


カメラ


カメラアプリもある。これはFirefoxOS純正のようだ。


タッチでフォーカス移動、画面端にはフラッシュの切り替え、設定ボタン、前面・背面カメラ切り替えボタンがある。

設定画面はこうなっている。


設定項目はかなり揃っている。これだけ設定できるなら問題なく使えるだろう。
解像度もそれなりに良いようだ。

ギャラリー


撮影した写真のサンプルも含めて、ギャラリー。


ギャラリーは非常にシンプルな作りで、タイル状の表示のほかは、複数選択用のボタンとカメラ切り替えボタンのみだ。
Androidで長押しで複数選択に慣れていたので長押ししてしまったが、複数選択用のボタンを押す必要がある。
慣れるとこちらのほうが誤操作が減っていいかもしれない。

画像を表示するとこうなる。


ここで初めて詳細な機能が利用できる。詳細情報や簡単な編集の他、削除、そしてAndroidではおなじみの共有ボタンもある。
慣れたアイコンデザインで同じ機能が使えるのは安心できる。
対応アプリを入れればメニュー項目に出てくるアプリも増える。
ちなみにこの仕組みは1.xの頃からある。このあたりはAndroidの良さがわかっている開発陣がちゃんと設計したのだろう。すごく評価できる。
(中の仕組み的にはWebActivityというものでアプリ間で通信していたはず。この辺りはMDN参照)

撮影サンプルはこちら。


Navitime


FirefoxOS自体には地図アプリは入っていない。1.xの頃はあったきがしたが。なので日本ではこれ。

すでにおなじみだと思うが、地図やナビなどそういったものをまとめて扱えるサービスのアプリだ。
それはFx0でもかわらない。ナビはもちろんのこと、純粋な地図機能もある。位置情報を許可すれば現在地も取得できる。
あと、リアルタイムな移動中の地図切り替えもバッチリだ。
(試しに自転車走行中に確認したらわりと高速に地図が切り替わっていた。自転車中のスマフォ操作は本当はダメなので真似しないように!
海外のFirefoxOS端末ではどうだかわからないが、日本のFx0では地図といったらNavitimeにお世話になるしかないようだ。
なお、これもNavitimeのアカウントを入れるようになっているが、設定しないでもひと通りの機能は使えるので問題ないだろう。

災害対策


一応キャリアアプリも紹介。災害対策アプリもある。

あれば安心、というくらいか。

ちなみにキャリアアプリはこれしかない。
LINE、Facebookが入っているくらいだ。プリインアプリが少ないのは非常に評価できる。

料金プラン、通信速度


さて、最後はAUの通信周りで締めたい。
まずは通信速度。

試した時間にもよるのだろうが、できてまもないOSの製品でLTEが使えるというのはうれしい。
(世界初らしい)

AUの料金プランはこちら

自分は新規契約だったのでこうなる。
基本使用料のLTEプランは、2年間は0円。(誰でも適用時。つまり最初から0円だ)
そして実際の通信プランの定額プランであるLTEフラットcp(f・2GB)が3500円。
LTE.NETで300円。
月合計3800円となる。
自分はテザリングオプションを付けたので、500円がプラスされる。

糞高いドコモをやめてみおふぉんに移行していたので、AUを契約しても以前のドコモよりしたまわるくらいなので、
とりあえず当面はこのまま行く予定。


おわりに


以上、記事を2つに分けてFx0を紹介した。ざっと試して感じたのは、OSとしての完成度は順調に上がっており、
端末としてもかなり評価できる整い方になっていると感じた。

外観としては、もう慣れたというよりもますますかっこよくクールに感じてきた。こんなデザインのAndroidスマフォでも欲しいくらい。
しかもFx0ではカバーの3Dプリンタ用のデータがダウンロードできるそうなので、自分でデザインして、
3Dプリンタが利用できるところで出力してもらえば、自分の好きなように外観のカスタマイズもできる。

中身は、AndroidとiOSのいいとこどりという感じだ。割りとマジなハイブリッドぶりなので、両方のユーザーがそれなりに
スムーズに使えるようになっていると感じた。オリジナリティはあるので、FirefoxOSらしさは感じられると思う。
・・・正直言って、完全に一般人のユーザーにとってはそんなことはどうでもいいだろうが。

一般人のユーザーにとってポイントなのは、AndroidやiOSでいうところのGoogleアカウントやApple IDにあたる、
Firefoxアカウントの取得が必須ではないということ。
アカウントを作らずに、アプリのインストールから何から何まで利用できる。
言葉悪く言えば、後腐れなく使えるのだ。
連絡先やメールは個別に設定できるので、自分の好きなもの、今まで使っていた環境の一部だけを設定して使うことができる。

ただAndroidに慣れている人だと、メール、カレンダー、その他管理情報が一回のログインで自在に利用できる仕組みが
FirefoxOSにはまだないので、そこは不便に感じるだろう。

NFCやWeb Castまわりはユーザーやアプリが増えないことには試せないのでなんともいいがたいが、Bluetoothは
普通に使えるし、アプリの連携でも使えるのでファイルのやりとりにも困らない。

Fx0としてのポイントは、なんといってもFraminがあること。その他ロック画面がかなり面白い使い方ができる点もなかなかだ。
とくにFraminは、あれだけ簡単にアプリが作れるのであれば十分だ。まだ機能的に足りない、バグらしきものがあるのは仕方ないが、
今後のアップデートに期待しよう。

自分のFx0の中で閉じているのがもったいない。AUは今後FirefoxOSスマートフォンを出すのであれば、
Framinの仕組みは早く汎用的に整え、アップロードの仕組み、ストア的な公開サイトを整えるべきだろう。
それらをしてからがんがんFirefoxOS端末を発売することで、日本におけるリーダー的な立ち位置を確立できるだろう。
評価も相当上がると思う。
アプリの共有くらいは早々にできてほしい。それは切望する。
今のままだと、誰がどういうアプリを作ったのか、そういった情報がまとまらないので展開的にはおもしろくない。

OSとして使えるアプリがまだまだ少ないのはどうしようもない。ただ開発環境としてはAndroidやiOSよりも
はるかに簡単で作りやすい環境・プログラミング言語でできている。今後アプリを作る人が増えることを期待しよう。
自分もウェブアプリやChromeApps用に作っているものを、FirefoxOS向けに流用できるようにしたい。

端末としてはデザイン優秀、使いやすさも問題なし、
OSとしてはアプリの少なさを我慢すれば通常使用は問題なし。Framinでいくらでも作れるのでライトユーザー以上であれば
まったく問題ないだろう。

まったくの初心者、一般人が手を出すにはまだまだつらいものはあるかもしれないが、多分問題なく使えるだろうと思う。
あとは宣伝して、みんなが興味を持ってくれればいい。

年を明けて2015年に、量販店などでも本格的に発売される。
そこでAUやショップの人がアピールすべきポイントは・・・
・面倒なアカウント設定なしに(マジで)すぐに使えます
・WiFi、Bluetooth、(アプリがあれば)NFCなどAndroidやiPhoneとなんら変わらず使えます
・興味があるなら自分でアプリを簡単に作れるアプリがあるのでいかがですか
・災害対策向けの機能も使えます
・SDカード使えます
・余計なアプリが入ってないので動作軽快に使えます

あたりが当たり障りなくていいかもしれない。
日本(公式販売として)初のFirefoxOSスマートフォンとしては、いい出だしなのではないだろうか。
・・・AUがかなりはっちゃけて遊びすぎてこだわりすぎたという点では、今後このペースが保つかどうか不安ではあるが、
それもまたお楽しみな要素かもしれない。

個人的に一番残念というか希望だったのは、SIMフリーでこれを発売して欲しかった点。
AU(とそのMVNO)でしか使えないというは非常にもったいないスマートフォンである。

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